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ローヤルゼリーの採取方法

市場で販売しているローヤルゼリー製品は、ローヤルゼリーを採取している人がいて初めて成り立っているものです。
ローヤルゼリーの採取がどのようにして行われているのか、興味を持っている人も多いのではないでしょうか。
ローヤルゼリーの採取方法について、簡単に説明していきましょう。

ローヤルゼリーは「王台」にある

ミツバチの巣でローヤルゼリーが貯められているのは、女王蜂になる幼虫が住んでいる「王台」という特別な部屋です。
実は王台には繁殖王台、換王王台、変成王台の3種類があり、ローヤルゼリーを採取している養蜂農家は、それぞれ違った扱いをしています。

繁殖王台はもぎ取られる

ミツバチの巣では数万といわれる個体が生活していますが、それでも住める個体数には限りがあります。
このため、個体数が増えすぎる前に新たな巣を作る「巣分かれ」が必要になります。
巣分かれをした先でも女王蜂は必要で、繁殖王台は、その新しい女王蜂の幼虫を育てるためのものです。
繁殖シーズンである春先に作られ、王台の中では最もしっかりとした作りをしています。
作られる場所は巣の端の方で、働き蜂の幼虫がいる場所とは離れています。
ただ、養蜂農家にとっては巣分かれをして個体数が減ってしまうのは、ハチミツやローヤルゼリーの採取という面を考えるとあまり嬉しいものではありません。
このため、巣分かれをしないようにするため、繁殖王台はもぎ取ってしまうようです。

換王王台は残しておく

人間に寿命があるように、女王蜂も永遠に生きられるわけではなく、老いて産卵数が減少していく時期がきます。
最終的には完全に卵が生めなくなってしまうのですが、こうなると巣の存続にかかわってきます。
女王蜂はこうなることを見越して自分の跡継ぎを作りますが、このときに作られるのが換王王台です。
繁殖王台と違い、作られる季節が決まっているわけではありません。
繁殖王台と同様に巣の端の方に作られますが、サイズはやや小さめです。
換王王台は巣分かれにつながることはありませんので、養蜂農家はそのまま残しておきます。

ローヤルゼリー採取に役立つ変成王台

何事にもアクシデントは付き物で、何らかの理由で巣から女王蜂がいなくなってしまうこともあります。
そのまま放置しておくと巣の存続にかかわりますので、働き蜂の幼虫の中から急遽、新たな女王蜂を育成することになります。
女王蜂と働き蜂の幼虫そのものに違いはなく、ローヤルゼリーの有無によって違いが生じるため、こうしたことが可能なのです。
このときに作られるのが変成王台で、上2つと違い、他の幼虫のいる中心部に作られます。
換王王台と同様に巣分かれにつながることはありませんので、養蜂農家はそのまま残しておきます。
また、ミツバチのこの習性を利用し、巣を常に女王蜂がいない状態にしておき、変成王台を作らせ続けることでオールシーズン、ローヤルゼリーを採取するというテクニックもあります。
ただ、ミツバチたちからしてみれば迷惑な話ですし、あまり気持ちの良いものではありません。

実際にどのようにして採取するの?

王台のうち、ローヤルゼリー採取に最適なのは変成王台です。
実際にローヤルゼリーを採取する際には、人工王台が利用されています。

人工王台とはどのようなものか

人工王台はプラスチック製で、あらかじめ採取しておいた働き蜂の幼虫を中に入れて、巣に埋め込むのです。
こうすることで、この人口王台を設置すると、働き蜂は変成王台だと判断し、ローヤルゼリーを貯め込んでいくというわけです。
前述のように、女王蜂がいなくなった巣では働き蜂の幼虫を新たな女王蜂として育てていきますので、その習性を利用したものと考えていいでしょう。
人工王台は、設置してから3日目に取り出されます。
中から幼虫を取り除いたあと、底に貯まっているローヤルゼリーを取り出して、瓶などに詰めていくというわけです。
ちょっと可哀想な気がしないでもないです。

なぜローヤルゼリーは3日以内に採取するの?

では、なぜ人工王台を設置してから3日で採取するのでしょうか。
それは「生ローヤルゼリーとして販売するためには、巣に貯められてから72時間以内のものでなくてはならない」と、全国ローヤルゼリー公正取引協議会によって決められているからです。
また、幼虫を人工王台内に長時間置いておくと、排泄物などによってローヤルゼリーの品質が低下してしまうという問題点もあるためです。
養蜂農家は巣から幼虫を取り出して人工王台に詰め、再び取り出すという作業を短期間に行っているわけで、かなり大変な作業であることが容易に想像できます。

まとめ-ローヤルゼリーは手間をかけて採取されている

ローヤルゼリー製品は決して安いものではありませんが、このように採取に手間がかかることを考えると致し方ない部分もあります。
ローヤルゼリーを摂取するときには、養蜂農家の苦労を頭に浮かべると、自分が食べていることのありがたさが分かるのではないでしょうか。
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